ヴァルド派写真館
キャブリエール・デーグ Cabrières d'Aigues
リュブロンの歴史とヴァルド派の研究協会 Association d’Études Vaudoises et Historiques du Luberon(1977年創設)
リュブロンの歴史とヴァルド派の研究協会 Asociation d'Études Vaudoises et Historiques du Luberon の本部。1階が博物館、2階が図書館と事務所になっている。
リュブロン Luberon は、15世紀末から16世紀初頭にかけてヴァルド派信者が住み着いた南仏プロヴァンスの山岳地帯である。15世紀半ば、この辺り一帯は百年戦争やペストなどの影響で人口が激減しており、田畑や村落は荒れ果て、不毛の地と化していた。そのため、プロヴァンス伯はピエモンテ地方から約6,000人のヴァルド派を移住させ、農業に従事させることで、領地の再興を目指した。しかし,フランス国王・フランソワ1世 François I の命により、1545年4月15日から22日にかけてリュベロンのヴァルド派信者の大虐殺が行われたため、南仏のヴァルド派コミュニティはほぼ完全に壊滅した.
ラ・ミューズのすぐ裏手の山にある、メモリアル Mémorial と呼ばれる史跡。かつてヴァルド派信者たちが居住していた区域らしく、1545年の虐殺事件によって蹂躙されたものの、当時の建物が廃墟として残っている。メモリアルからはデュランス平野を一望することができ、眼下にはメランドールの村が広がり、遠方に見える山を越えるとエクサンプロヴァンス Aix-en-Provence に辿りつく。当地に据えられた石碑には EN MEMOIRE DES VAUDOIS DE PROVENCE, MORTS POUR LEUR FOI (その信仰のために死した,プロヴァンスのヴァルド派を偲んで)という一言が刻まれている。