お知らせ
2月17日の祭典に合わせ、「ヴァルド派とは」のページ内に、当祭典に関する記事をアップしました。
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3.1848年2月17日
1848年2月17日は、ヴァルド派にとって忘れられない年です。サヴォイア家の政策により、それまでピエモンテの谷奥深くに隔離されていたヴァルド派が、この日を境に谷の外に公に進出することを認められ、信仰の自由とイタリアにおける市民権を獲得したのです。以来、毎年2月17日になるとヴァルド派のコミュニティでは、この出来事の記念として信仰の自由を保持できることを喜ぶ礼拝が実施されます。そして、前日の2月16日には、ヴァルド派の谷の各教区で自由獲得の喜びを示す大きな篝火 Falò が焚かれることが通例になっています。松明を持った信者の方々が篝火を中心に円陣を組み、神に祈りを捧げたあと、ヴァルド派のテーマソングとも言える讃美歌・第353番「シバウドの誓い」 Inno 353 - Il Giuro di SIbaud を斉唱します。この光景を見ていると「ヴァルド派」という集団の宗教的意識は、こうした祭典を通して定期的に表面化され、今でも強く保持されているのだということを実感できます。
ちなみに、讃美歌・第353番「シバウドの誓い」は、以下のサイトで聞くことができます。歌詞はヴァルド派の性格をよく表しており、とても綺麗な曲なので、よろしければ一度 INNO 353 を聞いてみて下さい。
INNO 353 - Il Giuro di Sibaud (シバウドの誓い)
Le mani alzate al ciel.
Questo è il suol dove i padri
Han giurato al Signor di serbar fedeltà.
Di rendere gli altar ai grandi santuari,
Dove per la sua causa Ei vennero a morir.
Signor del Sinai. Signore d'Israel.
Iddio dei santi. Iddio dei padri.
Come Giacobbe un dì, or ci hai salvi, Signor,
Con te sui campi degli avi nostri.
Non ci lasciar giammai abbandonar la fè.
E lotta insiem con noi, che combattiam per Te.
Per questo giuro, il ciel salvi fè i nostri padri;
Ed in quest'ora ei vuol noi ancor benedir.
Le mani giunte insiem, Valdesi, ripetiamo:
Giuro per Te, Signor, di vivere e morir.